アンティークコインにおける安物買いの銭失い

収集&投資の考え方

最近時間のあるときに「仕事」と「投資」について考えることが多くなった。

仕事については「今後自分がどのように生きたい」のか?
このテーマは別で記入しようと思う。

本日は投資についての話で、アンティークコイン投資で購入から売却までどのように振る舞えば良いのか?ということを書いてみようと思う。

私の結論を先に書いてしまうと次の1択が最良の選択だと思っている。
・プロのディーラーをつけて売買をする

ディーラーをつけると売買の度に手数料が掛かり、購入時は割高、売却時は経費が余計に掛かり手残りが減るというデメリットがある。

ディーラーをつけるメリットについては次の2つだ。
・出口戦略を意識したコイン選定を行ってくれる
・コイン売買手続きの手間が不要(関税の支払い、オークションハウスとのやり取りなど)

今回の話は「出口戦略を意識したコイン選定を行ってくれる」に重点をおいて解説しようと思う。

アンティークコインは一般的に「人気(市場性)」「希少性」「保存状態」の3つの要素で価値が決まり、購入よりも売却の方が圧倒的に難しい。
なぜなら最近はコイン鑑定会社の影響もあり、「希少性」「保存状態」はデータベースから確認できるが、「人気(市場性)」はオークション取引実績や過去の販売件数、金額を押さえる必要がある。
つまり、コイン初心者やかじった程度の中級者ではコインの市場性を測ることは難しい。

例え話だが、市場に10,000枚あるが人気デザインで出品されれば必ず売れるコインAと発行枚数が3枚しかないが知る人ぞ知るマニアックなコインB、どちらがコイン投資として相応しいか?という話になる。

投資として相応しいのはコインAということになる。
もちろんコインBも何かしらのきっかけで再評価され価格が急騰することもあるが、始めからそれを期待するのはギャンブル的要素が強い。

コインA、B共に購入時には掛かる手間は同じだが、投資としての差が生まれるのは売却時だ。
売却時コインAは過去の実績データがたくさんあり予想価格が立てやすいのに対し、コインBは過去のデータが少なく値付け根拠が乏しい。
コインオークションでは入札を増やして盛り上げる為、スターティングプライスは低めに設定されることが多く、参加するのもプロのディーラーやセミプロの個人が多い。
そのような参加者が過去の取引実績データが少ないコインに高値で入札するだろうか?

上記のことを考えるとやはり安心して入札できるのはコインAということになる。

それに売却手段、場所、時期によっては同じコインでも人気度合いも変わり売却価格にも影響する。
売却手段はオークション取引、委託販売などの手段をさす。
売却場所は売却手段の開催場所(国や地域など)をさす。
売却時期は文字通りタイミングをさす。

これらがコイン投資初心者やかじった程度の中級者に分かるだろうか?
やはり「ディーラーをつけて売買する」というのはコイン投資においては転ばぬ先の杖を持つようなものである。

なのでコイン投資で最初にするべきはディーラーに自分の状況や投資目的を素直に話して相応しいコインを選定してもらう。ということになる。

私自身のコイン投資では運が良くトータルでは黒字であるが、個々の取引では購入額の約50%で売却したり、安値で購入できたコインが目標金額で売れなかったりと失敗も踏んでいるのだ。
せっかく自分の投資を考える機会だからこそ、自分の失敗から対策をしっかり考えたい、残したいとの想いでこのような記事を作成した次第だ。

この記事のタイトルに「アンティークコインにおける安物買いの銭失い」と書いた。
アンティークコインにおける安物買いの銭失いとは何なのか?
それは「安易な自己判断によるコイン購入」である。と私は結論づける。

そのコインが高い、安いではないのだ。
そのコインが売りやすいか売りにくいか?(次にコイン投資としての需要があるか?)、自分の目的を果たせそうか?を最初に考える必要がある。

不動産投資に例えると話は分かりやすい。
地方の不動産は購入時は安く手に入るが、売却先を見つけるのが困難。
都心の不動産はそもそも売り物が少なく、仮に売り物がでたとしても高額ですぐに購入される。次の売却先にも困ることは少ない。

散々いろんな投資や仕事で失敗を重ねてきた結果、このように考えるようになった。
1人で何でもやろうとするのではなく、必要な場面では専門家を頼れば良いのだ。

このような考えの根本は買い手、売り手、売却機関(ディーラー、オークションハウス、店等)の全員が利益を得ることができるということにある。
「目先の安さ」「自分だけ」を考える人にはせっかく購入したコインも結果的に「安物買いの銭失い」になるのではないだろうか?

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