旧明治金貨に対する私見

個別コイン

第33回AWにて旧明治金貨が何枚か出品されていたが、ハイグレードなものや希少年号、希少額面のものが何枚か見受けられた。

個人的に旧明治金貨のデザインは好きで買う買わないは別にしてオークション出品しているものはついつい全部見てしまう。
デザイン以外にもコインが製作されたエピソードなどが好きで、自分にとっては、いや日本人にとっては熱い思いを感じさせるコインだ。
(旧明治金貨については近代金貨ミュージアムというサイトにいろいろなデータが掲載されているので旧明治金貨に興味がある方は是非覗いてみて欲しい)

話が脱線してしまったが、今回のオークションで特にピックアップして注目したいのが旧20圓金貨と旧5圓金貨(特年銘)だ。

まず旧20圓金貨(明治3年銘)だが、グレードはMS65+でPCGSのトップポップ、最高鑑定品だ。
そして落札結果だが2100万円(withBP⇒2331万円)とコチラも間違いなく過去最高額。

次に旧5圓金貨(明治8年銘、明治9年銘、明治15年銘)の結果だが、次のようになっており、2016年頃と比較して明治8、9年銘の同グレードについては2.5~3倍の価格になっている。
明治15年銘も以前は150~200万円で購入できたような気がするが‥倍近い値段になっている。
明治8年銘前期 MS66が113万円(withBP⇒125.43万円)
明治8年銘前期 MS67が220万円(withBP⇒244.2万円)
明治8年銘後期 MS66PLが190万円(withBP⇒210.9万円)
明治9年銘 MS65が220万円(withBP⇒244.2万円)
明治15年銘 MS66が375万円(withBP⇒416.25万円)
いずれにしてもこれらの金貨も過去最高額ではなかろうか?

この結果から言えることは、端的に言って次の通りではなかろうか?
・間違いなく旧20圓金貨は日本のアンティークコイン界のフラグシップ的なコインである
・旧5圓金貨特年銘のハイグレード品の値上がり幅が多い
(並年の明治5年や6年のハイグレード品も高いが、値上がり率は特年銘と比較すると少ない)

まとめると、同じコインでも「希少性」と「状態」が重要視されている気がする。
旧明治金貨以外でもそうだが、特にスラブの数字の存在が大きいと個人的に感じてしまう。

確かにスラブの数字は一応確認する項目ではあるが、本当に数字ありきで良いのか?と思うコインも多々あるのだが‥、はっきり言ってMS66と67の違いなんて本当に分かる人はいるのか?
MS66+だったらどうなのか?ということを落札している人たちに一度聞いてみたい。
(別にイヤミではなく一介の収集家、投資家の意見として、です)

私のポリシーを言ってしまえば、
「買うのはコインであってスラブではない」と思っていて、コインの状態を1枚1枚丹念に見て本当にスラブの数字と釣り合っているのか?検証する必要があるのではないか?
買う理由が「スラブの数字が良いから」ではなく「本当に欲しいから」と言えるような収集の仕方に心がけたいものだ。

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